台湾のデパートの地下には、日本と同じように「フードコート」があります。台湾のフードコートは日本の影響を受けつつも、台湾ならではの特徴があり、観光客にも地元の人にも魅力的なグルメスポットです。多様な料理が手軽に楽しめるだけでなく、台湾ならではの食文化やライフスタイルを垣間見ることができます。本記事では、台湾のデパ地下フードコートの特徴、人気の料理、利点と欠点などについて詳しく解説します。

台湾のフードコートの特徴
台湾のフードコートは、日本のものと似ている部分もありますが、独自の特徴も多くあります。
1) 多国籍な料理の豊富さ
台湾は中華圏に属しながらも、さまざまな文化の影響を受けており、フードコートでは台湾料理だけでなく、日本料理、韓国料理、東南アジア料理、さらには欧米のファストフードまで幅広い選択肢があります。特に、台湾の小吃(シャオチー)と呼ばれる屋台グルメがフードコートで気軽に楽しめるのは大きな魅力です。
(2) 高級デパートと庶民派デパートで雰囲気が異なる
フードコートは、デパートのブランドやターゲット層によって異なる雰囲気を持っています。
- 高級デパート(例:新光三越、SOGO、微風広場)
- 高級感のある内装で、価格帯もやや高め。
- 和食や洋食の専門店も多く、上質な食材を使ったメニューが特徴。
- 庶民派デパート(例:遠東百貨、統一時代百貨)
- 比較的リーズナブルで、地元の人向けの屋台グルメが多い。
- 学生やサラリーマンなど幅広い層に人気。
(3) セルフサービスが主流
台湾のフードコートでは、多くの店舗がセルフサービス方式を採用しています。まずカウンターで注文・支払いを行い、番号が呼ばれたら自分で受け取るスタイルが一般的です。食後のトレーの片付けも、指定の場所へ自分で持っていくことが求められる場合が多いです。
(4) 支払い方法の多様性
台湾では現金以外にも、クレジットカードやモバイル決済(LINE Pay、Apple Pay、台湾独自の電子マネー「悠遊カード」)などが利用できる店舗が増えています。特に都市部ではキャッシュレス決済が進んでおり、スムーズに食事ができる点も便利です。
ちなみに丸亀製麺もあります。

日本の丸亀製麺ですが、メニューは台湾風にアレンジされているようです。日本では見られないメニューもあります。

台湾のフードコートの良い点と悪い点
◎ 良い点
- 幅広い選択肢
- ローカルフードから国際的な料理まで選択肢が豊富。家族や友人と一緒に訪れても、それぞれが好きな料理を選べるため、食の好みが異なる人同士でも楽しめます。
- 価格が手頃
- 高級レストランよりリーズナブルに本格的な料理が楽しめる。デパート内のレストランに比べると、かなり手軽です。
- 衛生的で快適な環境
- 屋台よりも清潔で、エアコン完備なので快適な食事が可能。
- 注文しやすい
- 観光客向けにメニューが写真付きになっていることが多く、また英語や日本語、韓国語表記がある店舗も増えているので、台湾初心者でも注文しやすいです。基本的に指差しや簡単な英語・中国語で注文可能。
△ 悪い点
- 混雑しやすい
- 特にランチタイムや休日は席が埋まりやすい。あらかじめ席を確保してから注文に行ってください。座席に洋服などを置いてあるのは、すでに席を確保しているということです。
- 味にばらつきがある
- 人気店とそうでない店の差が大きい。
- セルフサービスが面倒
- 食事が終わったら、自分で食器返却口に運ぶ必要があります。慣れていないと手間に感じることも。
観光客に人気があるフードコートグルメ
度小月
特徴:
- 伝統的な台湾の担仔麺(タンツーメン)の老舗。
- 屋台発祥の名店で、麺に特製のエビ出汁スープとひき肉が絡むシンプルながら奥深い味わい。
- SOGOや微風広場などのデパ地下に出店している。
おすすめポイント:
- 本場の担仔麺を衛生的な環境で楽しめる。
- 小ぶりのサイズなので、ほかの台湾グルメと一緒に食べやすい。
- サイドメニューの魯肉飯(ルーローファン)や炸豆腐(揚げ豆腐)も人気。
五十嵐
喉が渇いたら、スタンドドリンクで飲み物を買って、フードコートで休憩するのもおすすめです。
特徴:
- 台湾で最もポピュラーなローカルドリンクチェーンのひとつ。
- ミルクティーやフルーツティー、タピオカミルクティーなど豊富なメニュー。
- 新光三越やSOGOなどのデパ地下に出店。
おすすめポイント:
- 価格が40〜80元(約200〜400円)とリーズナブル。
- 甘さ・氷の量を自由に調整できるので、自分好みの味にできる。
- ローカル感があり、台湾人の日常的なドリンクスタンドの雰囲気を味わえる。
朱記
高級レストランではなく、リーズナブルな価格で手軽に本格的な中国北方料理を楽しみたいなら朱記がおすすめです。
特徴
- 北方系のしっかりした味付け
- 台湾料理とは少し異なり、中国北部の料理をベースにしているため、小麦粉を使った料理(餡餅、麺類、包子など)が多い。
- 濃いめのスープやジューシーな肉料理が特徴で、ガッツリ食べたい人にも満足感がある。全体的に味付けは濃い目です。
- サクサク&ジューシーな「餡餅(シエンビン)」が名物
- 朱記の看板メニュー「牛肉餡餅(ニウロウシエンビン)」は、外はカリッと焼かれ、中には肉汁たっぷりの餡が詰まっている。
- 「豚肉餡餅」や「韮菜餡餅(ニラ入り)」なども人気。
- やさしい味わいのお粥(粥品)
- お粥はあっさりしているため、餡餅などの濃い味の料理と相性が良い。
- 牛肉麺(ニュウロウミエン)も美味しい
- 台湾の牛肉麺はスープがあっさりしたものも多いが、朱記の牛肉麺は比較的しっかりした醤油ベースのスープ。
- 麺はもちもちの手打ち麺で、牛肉も柔らかく煮込まれている。

まとめ
台湾のフードコートは、多国籍な料理が楽しめるだけでなく、手頃な価格で本格的な台湾グルメを堪能できる魅力的なスポットです。清潔で快適な環境が整っていて、気楽に利用できるため、観光客にもおすすめ。日本のフードコートと比べて、セルフサービスやキャッシュレス決済の普及度などに違いがあるものの、どちらもそれぞれの文化に合った独自の魅力を持っています。食事に困った、何となくお腹がすいた、ちょっと休憩したいなど、多目的で誰でも利用できます。ぜひフードコートを訪れてみてください。
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