台湾のコンビニエンスストア(以下「コンビニ」)は、1979年に最初の店舗が開業しました。最初に進出したのはアメリカ発祥のセブン-イレブンで、台北市に1号店がオープンしました。その後、台湾独自の文化やニーズに適応し、急速に成長しました。2023年時点で、台湾全土に約11,000店舗以上のコンビニがあります。台湾は人口1人あたりのコンビニ店舗数が世界的に見ても非常に多いことで知られています。都市部だけでなく、地方や離島にも店舗が展開されており、24時間営業の店舗が一般的です。
台湾の主なコンビニチェーン
セブン-イレブン(7-Eleven) 6,800店舗以上
- 運営会社:統一超商(Uni-President Enterprises Corporation)
- 台湾で最大のコンビニチェーンで、5,000店舗以上を展開。
- 豊富な商品ラインナップ、デジタルサービス、店舗内でのカフェスペース「CITY CAFE」が特徴。
ファミリーマート(FamilyMart) 4,200店舗以上
- 運営会社:全家便利商店(Taiwan FamilyMart Co., Ltd.)
- 約4,000店舗を展開。
- お茶やフルーツジュースなどのオリジナルのドリンクが充実しています。
ハイライフ(Hi-Life)1,500店舗以上
- 運営会社:萊爾富國際(Hi-Life International Co., Ltd.)
- 約1,300店舗を展開。
- 地域密着型のサービスが特徴で、地元食材を使った商品も展開。
OKマート(OK Mart) 700店舗以上
- 運営会社:頂好便利商店(President Chain Store Corporationの子会社)
- 約800店舗を展開。
- 小規模ながらも個性的なサービスや商品が魅力。
台湾コンビニの主なサービス
台湾のコンビニは商品の購入だけでなく、以下のようなサービスもありますが、ほぼ日本と同じような感じです。
公共料金の支払い(電気代、ガス代、水道代、交通違反の罰金、インターネット代など)宅配便の受取・発送、コンサートや新幹線、映画のチケット販売、ATM設置、店舗内イートインスペースの提供
台湾コンビニの独特なにおいの正体は
茶葉蛋は、台湾をはじめとする中華圏で人気のスナックで、ゆで卵を醤油ベースのスープに浸けて味を染み込ませたものです。台湾のコンビニではほぼ全てのチェーンで販売されており、温められた状態で提供されるため香りが広がります。わたしはこのにおいが苦手でしたが、今はすっかり慣れてしまいました。台湾のコンビニになくてはならない、台湾のソウルフードですね。茶葉蛋は一つ13元(セブンイレブン)。わたしの職場では、毎朝、パンと茶葉蛋を食べている同僚がいます。オフィスが独特の臭いに包まれても、台湾人は気にしないんですよね。
また「關東煮」という日本風のおでんが販売されているコンビニも多くあります。スープの出汁には台湾独自の風味が加えられています(例えば、五香粉や八角などのスパイス)。この出汁が店内に広がり、特有の香りを作り出します。このほかに、焼き芋や唐揚げ、肉まんやソーセージなどを販売しているコンビニもあり、いろんな匂いが混ざり合ってさらに独特な匂いをかもし出します。
台湾のコンビニでコーヒーを注文してみませんか
台湾のコンビニ各チェーンでは、独自のコーヒーブランドを展開しています。
店員さんに注文を伝えるのが最も一般的な方法ですので、旅行者にはハードルが高いかもしれませんが、おいしくて安いですので召し上がってみてください。
- セブン-イレブン:「CITY CAFE」
- ファミリーマート:「Let’s Café」
- ハイライフ:「Hi Café」
- OKマート:「OK Café」
これらのコーヒーはすべて店内で淹れたてを提供しており、味もクオリティが高いです。台湾人は朝の出勤前やお昼の休憩の時などにお気に入りのコンビニで購入し、オフィスで飲む人が多いです。
イートインスペース
買ったものをそのまま店内で食べることができるスペースがあります。電子レンジも充実しており、自分で温められます。朝食やお茶を楽しむ為に地元の住民、特にお年寄りが新聞を読みながらゆっくり過ごしている光景がよく見られます。中にはコンビニでビールとおつまみを買い、イートインスペースが居酒屋化?していることも。観光中に歩き疲れた際、イートインスペースは便利な休憩場所となります。コンビニで購入した軽食や飲み物を楽しみながら、スマホで観光情報を調べたり地図を確認したりできます。非常に便利ですが、店員が頻繁にテーブルを拭くことは少なく、利用客も多いため、衛生面が気になる方はウェットティッシュぜひ持参することをおすすめします。食べ終わった後のゴミは自分で店内のゴミ箱に捨てましょう。
わたしもよくお世話になる機械
セブンイレブンであればi-bon、ファミリーマートであればFamiPortという機械が置いてあります。日本でも見たことがあるかと思います。これにはいろいろな機能があり、印刷や携帯の料金チャージ、コンサートやスポーツのチケットの購入、また台鉄高鉄、高速バスのチケットも買うことができます。家にコピー機がないので、コピーでお世話になることが多いです。パソコンのデーターをコンビニでコピーする機会がありますが、コピー機を利用する際には店員さんに声をかけて、電源を入れてもらう必要があります。
注意点
以上のように台湾のコンビニも日本のように便利ですが、注意点があります。
①トイレがないコンビニがあるので注意が必要です。トイレを使用したい場合は、コンビニの看板にトイレマークのついているコンビニを選びましょう。
②日本の接客レベルを求めないことです。コンビニに限ったことではありませんが、店員さんはおしゃべりをしながら、時にはスマホを見ながら接客したりします。また店員さんが露骨に不機嫌そうな顔をしていることもあります。気にしないで。台湾あるある、です。
③日本と同じく、スーパーなどに比べて品物の値段は高いです。これはファミリーマートで販売していた日本のカップ麺。台湾ドル95元。日本円で500円近くします。
まとめ
台湾のコンビニはすでに高い利便性を誇っていますが、今後さらに進化し、社会や消費者のニーズに対応した新しい形態へと発展する可能性があります。現在でもセルフレジは一部導入されていますが、将来的には完全無人店舗が増える可能性があります。AI技術を活用した「スマートコンビニ」が普及したり、環境問題を考慮して、プラスチック削減に向けた取り組みが進むでしょう。ちなみに買い物をした際のレジ袋は日本と同じく、有料です。高齢化社会に対応し、健康相談やケア商品、簡単な医療サービス(血圧測定など)を提供する店舗が増える可能性もあります。台湾のコンビニは、便利さと快適さを追求しながら、多様なニーズに応える未来型の店舗として発展していくことが期待されています。変化に柔軟な台湾人、時代の変化に対応して、これからもっともっと便利になることでしょう。
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