台湾の朝ご飯(早餐)は、豊富な選択肢とリーズナブルな価格が魅力です。早朝から安くておいしい朝ご飯屋さんが街中に点在し、気軽に利用できます。地元の人々にとって、朝ご飯は一日のスタートを彩る重要な食文化であり、観光客にとっても楽しむべきポイントの一つです。伝統的な中華スタイルから、西洋風のパンやサンドイッチまで幅広い種類があります。台湾の朝ご飯の特徴は、屋台や小さな朝食専門店で提供されることが多く、手早く食べられ、また中華風の定番メニューから、洋風アレンジされたものまで、幅広い選択肢があります。人気のあるお店は大行列ができています。台湾人と一緒に並んで、地元の人の食文化を味わってみませんか。
写真:台北観光局より
定番の朝ご飯メニュー
豆漿(トウジャン)&油條(ヨウティアオ)
- 豆漿(豆乳):温かい甘い豆乳(甜豆漿)や、塩味の豆乳(鹹豆漿)が一般的。地元の人々はこれをスープのように飲むこともあります。
- 油條(揚げパン):細長い揚げパンで、豆乳に浸して食べるのが伝統的なスタイル。
蛋餅(ダンビン)
台湾式クレープで、小麦粉の生地に卵を巻き、お好みでネギやハム、チーズなどを加えたもの(トッピングは有料)。もちもちした食感が特徴で、ホットソースを加えるとさらに美味しい。
飯糰(ファントゥアン)
台湾式おにぎり。粘り気が強く、もっちりとした食感が特徴。もち米に油條、肉鬆(甘い乾燥肉)、漬物、卵、ピーナッツなどの具材を詰めたもの。ボリュームたっぷりで満足感があります。具材をもち米で包み、全体をぎゅっと握りながら円筒状や丸い形にします。すぐに空腹になる人にはおすすめです。
燒餅夾蛋(シャオビン ジャーダン)
香ばしい焼きパン(燒餅)の中に卵や肉を挟んだサンドイッチのような料理。サクサクの生地と具材のバランスが絶妙。
蘿蔔糕(ルオボーガオ)
大根餅。米粉と大根を練って蒸し、カリッと焼いたもの。シンプルな味付けで、醤油や特製ソースをつけて食べます。中のもちもちとした食感と外のカリカリが絶妙です。飲茶のお店でも食べることができます。
饅頭(マントウ)
蒸しパンで、甘いものからプレーンなもの、肉まんやあんまんのように具が入ったものまで様々。中国北方の饅頭と同じルーツを持ちながら、台湾ならではの特色やアレンジが加わっています。台湾の一般家庭では饅頭をまとめて冷凍し、食べるときに再加熱します。
麺類
朝から温かい麺を食べることも珍しくありません。特に、牛肉麺(ニュウロウミェン)や米粉湯(ミーフェンタン、細い米麺のスープ)が人気。
飲み物は何を注文する?
朝ご飯と一緒に楽しめる飲み物も豊富です。普通に注文すると甘さ濃い目ですので、甘くないものを注文したければ、「無糖」を選びましょう。台湾人はミルクたっぷり、甘さたっぷりのものを好む人が多いような気がします。
- 豆漿(豆乳):最も一般的な朝食時の飲み物。大豆を原料として作られる飲料で、中国や台湾をはじめとするアジア諸国で広く親しまれています。英語では「Soy Milk」と呼ばれ、日本では「豆乳」と訳されることが多いですが、豆漿はその製法や飲み方の文化的背景から豆乳と完全に一致するものではありません。甘いものと塩味のものがあります。
- 奶茶(ナイチャ):ミルクティー
- 紅茶( ホンチャ):紅茶
- 米漿(ミージャン):焙煎したお米を原料にした甘いドリンクです。米の自然な甘さと香ばしさが特徴で、特に台湾の朝食文化においてよく見られる一品です。冬は温かい米漿が、夏は冷たい米漿が人気です。お米でできているので、腹持ちが良く、わたしはこれだけでおなかがいっぱいになります。
画像:好好台湾 より
朝ご飯はどこで食べる?
- 早餐店(朝食店):街中に点在する朝食専門店。早朝5時~昼前まで営業。
- 路上屋台:地元の朝市や露店で、手軽に買える。
- チェーン店:永和豆漿大王や美而美(Mei Er Mei)などのチェーン店も便利で人気。
お店で購入したものをホテルに持ち帰ったり、天気の良い日などは公園などで食べることもできます。
朝ご飯の値段
ほとんどの朝ご飯は40~70元(約200~350円)程度とリーズナブル。豆漿や油條のようなシンプルなものなら、もっと安く済むこともあります。また現金でしか支払いのできないお店が多いので、小銭を準備しておくと便利でしょう。1,000元札を出すと露骨に嫌な顔をされることがありますが、これも台湾あるあるです。
台湾の朝ご飯の楽しみ方
ローカル店を探す:地元の人が集まる店は、美味しい朝ご飯屋さんです。
複数のメニューをシェア:一人分が手頃な価格なので、友達や家族といくつか注文してシェアすると、色々な味を試せます。
早起きして体験:人気の店は朝早くから混雑するため、早めの行動がおすすめです。
食べ比べ:台湾では、朝食店によって味やメニューに個性があります。旅行中には複数のお店を訪れて、蛋餅や飯糰などの同じメニューを食べ比べてみるのも楽しいです。特に大都市では創意朝食店も多く、現代的なアレンジを楽しめる場所もあります。
中国語ができなくても大丈夫?
台湾の多くの朝ご飯店では、メニューが壁やカウンターに写真付きで提示されています。気になるメニューを指さすだけで店員さんが理解してくれることも多いです。また台湾人は観光客に非常に親切ですから、わからなくてもジェスチャーを交えれば、協力してくれます。または自分が食べたいものをあらかじめネットで探しておいて、写真で提示する、もしくは翻訳アプリなどを利用してお店の方に意思を伝えると便利です。
まとめ
台湾の朝ご飯は、手軽に地元の食文化を味わえる素晴らしい機会です。種類豊富でユニークなメニューをぜひ試してみてください。通勤時間になると次から次へと人が来ます。日に寄って混み具合も違いますが、基本的に朝8~9時がいちばん混む時間帯ですので、この時間を外して行くことをおすすめします。上記以外の時間だったら、ゆっくり席に座って食べれたり、店員さんに丁寧に対応してもらったりするので、台湾朝食を満喫することができます。台湾の朝食は、屋台で食べるのもよし、テイクアウトしてホテルや公園などで食べるのもよし。地元の朝食店や市場を訪れると、その土地ならではの味を発見できます。台湾の人は朝からこんなにがっつり食べてるの?と何回か聞かれたことがありますが、人それぞれです。わたしの職場の方はパンやサンドイッチなどを食べている人が多いです。ただ、日本人に比べると仕事中の間食は多いような気がします。挨拶の言葉が「ご飯食べた?」というぐらい、おなかがすくことを極度に気にする国民性のせいか、仕事中の間食には会社は寛容です。
台湾旅行の際には、台湾人に交じって、日本では食べられない地元の朝食を体験してみてください。
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